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スカイマーク窮地で航空業界再編の可能性

2014/8/11 15:05 FISCO
*15:05JST スカイマーク窮地で航空業界再編の可能性 国内航空3位のスカイマーク<9204>が、欧州航空機大手エアバスに発注していた超大型旅客機「A380」6機すべての購入を断念する見通しとなったことが9日までに分かった。 同社は2011年、国際線参入に向け6機の「A380」を約1915億円で購入する契約を結んだ。売買契約を結んだ当初は業績も拡大傾向にあったが、円安による燃料費高騰や相次いで参入してきた格安航空会社(LCC)との競争激化などにより業績が悪化、代金支払いのめどが立たなくなり、今年4月からエアバスと契約の見直し交渉を続けていたが、7月下旬にエアバスから購入契約の解除を通告された。当初は交渉を続ける方針だったが、業績悪化の中で資金繰りをさらに圧迫しかねないと判断した。 同社の2014年4~6月期決算(単体)は競争激化などを背景に最終損益が57億円の赤字に拡大し、事業継続に「重要な疑義」があると注記した。「A380」の前払い金として納付済みの約260億円については全額が返還されない可能性があるとしており、特別損失として計上されれば2015年3月期通期は大幅赤字となる可能性がある。 さらに、スカイマークが発注していた6機の「A380」のうち1機はほぼ完成しており、エアバスからは違約金として約700億円の支払いを求められている。減額を要請する考えだが、エアバスは交渉に応じそうもなく厳しい状況だ。 同社は、8月6日には成田空港発着の国内線から10月下旬に撤退する方針を固め、不採算路線からの撤退で経営の立て直しを目指すこととした。 しかし、7月29日に運航した那覇発羽田行きBC510便の機内販売でも1カ月半以上賞味期限を過ぎたカップラーメンとコンソメスープが最大26個誤って販売された可能性があることが分かるなどトラブル続き、まさに「弱り目に祟り目」状態で、「ミニスカCA(客室乗務員)」の乗務などと浮かれた話題を提供している場合ではなくなっている。 甘くずさんな経営方針や就航計画、安全管理の見直しに早急に取り組まなければ、社長がいくら「どんなに会社を縮小しようが、独立した形で今後も第3の航空会社として営んでいきたい」と経営の自主性確保に強い執念を見せても、羽田空港の国内線で1日36往復の発着枠を持つ同社の枠を自社の枠にできることは航空各社とも魅力があるため、航空業界再編へと向かう可能性は高くなりそうだ。 《YU》
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羽田・神戸・福岡路線、茨城等の独自路線に強みを持つ航空会社。22年12月に再上場。定時運航率は国内トップ。マイページ登録者数は25万人超。次世代機材の導入や運航効率の改善、地方自治体等との連携を図る。 記:2024/08/05