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日経平均は6日続落、もはや不透明感だけでは説明できない日本株安

2021/10/4 12:09 FISCO
*12:09JST 日経平均は6日続落、もはや不透明感だけでは説明できない日本株安  日経平均は6日続落。273.50円安の28497.57円(出来高概算7億0659万株)で前場の取引を終えている。  1日の米株式市場でのNYダウは482.54ドル高(+1.43%)と大幅反発。9月ISM製造業景況指数が予想外に改善を示したことに加え、新型コロナウイルス感染の沈静化や製薬大手メルクが開発中の新たな治療薬などへの期待から景気循環株に押し目買いが向かった。長期金利の低下を受けてハイテク株も下げ止まり、ナスダック総合指数は0.82%高と反発。米株の反発を受けて週明けの日経平均も273.40円高の29044.47円でスタートしたが、寄り付きを高値に失速し始めると、間もなくマイナスに転じ、その後もずるずると下げ幅を拡大。前場後半には一時395.81円安の28375.26円まで下げた。前引けにかけてはやや下げ渋ったが、28500円を割った水準で終えている。  個別では、前週下落がきつかった日本郵船<9101>や商船三井<9104>などの大手海運株が本日も急落し、値下がり率上位に入っている。そのほか、第3四半期は順調ながらもサプライズなく出尽くし感につながった大有機化<4187>、6-8月期の収益鈍化が嫌気された象印マホービン<7965>、東京エレクトロンデバイス<2760>、KeePer技研<6036>などが値下がり率上位に並んでいる。主力株では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>などの半導体関連株が大幅に下落。ソフトバンクG<9984>、村田製<6981>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、日本電産<6594>なども大きく売られており、これまで値持ちの良かった富士フイルム<4901>やAGC<5201>も大きく下落している。  一方、株主優待制度の新設を発表した一家HD<7127>が急伸し値上がり率トップとなっている。また、直近IPOのシンプレクスHD<4373>のほか、フルキャスト<4848>、経営統合直後で前週末に22年3月期の業績見通しを新たに公表したマツキヨココカラ<3088>などが値上がり率上位に並んでいる。そのほか、10月に入って緊急事態宣言が解除され、旅行予約数などが急増していることを受けて、JAL<9201>やANA<9202>、OLC<4661>、JR東<9020>、JR西<9021>、資生堂<4911>、アサヒ<2502>などのリオープン(経済活動再開)銘柄が軒並み高となっている。  セクターでは海運業、電気機器、ガラス・土石製品などが下落率上位となっている一方、空運業、鉱業、不動産業などが上昇率上位となっている。東証1部の値下がり銘柄は全体の53%、対して値上がり銘柄は42%となっている。  週明けの日経平均は前週末のNYダウの大幅反発もむなしく、朝高後に急失速の展開となっている。中国での不動産業資金繰り問題や深刻な電力不足、世界的なインフレ懸念、米債務上限問題など、外部環境の不透明感が根強い。今月下旬からは主力企業の7-9月期決算が控えており、今週末にはその前哨戦に当たる安川電機<6506>の決算も控えているだけに、積極的に買える状況にはないことが、売り優勢の状況を生み出しているようだ。  ただ、前週からの日本株の急落の背景は、どうも外部環境の不透明感だけでは説明できない気がする。日経平均が、菅元首相の退陣表明を受けてからの上昇幅のほとんどを吐き出してしまってきていることを踏まえれば、8月末以降の日本株独歩高を生んできた「日本政治への期待」がはく落してしまったことが一つの要因と考えられる。  不人気だった菅元首相が退陣することで、落ち込んでいた自民党支持率が回復し、衆院選での与党大敗という最悪のシナリオが後退すること、加えて、日本政治への“変化”の期待が、海外投資家の日本株の見方を変え、これまでの上昇相場を創出してきた。  しかし、前週の自民党総裁選で、改革色が強く海外投資家から人気の高かった河野氏の劣勢が伝わった段階から、先物主導での売りが膨らんでいた。また、今年前半(2月半ば~8月下旬)の日本株の長い調整局面において、TOPIX先物を長らく売り越していたBofA証券(バンク・オブ・アメリカ)は、9月半ばまでの上昇相場においては大量にTOPIX先物を買い戻していたが、前週の日経平均急落局面では、一転して週を通して大量に売り越していた。  もちろん、同証券の背後には当然複数の顧客がおり、一連の手口が全て同じ筋によるものとはいえない。また、同証券の手口が日本株のすべてを左右するともいえない。しかし、少なくとも、日経平均やTOPIXなど、日本の代表的な株価指数の今年の動きと、同証券の手口の連動性はかなり高い。そのため、河野氏の敗北とBofA証券の手口から察するに、これまでの日本株上昇を生み出してきた大きな要因である、「日本政治への変化の期待」が大きく削がれてしまったと言わざるを得ないのではないだろうか。  各種メディアが、岸田新政権の布陣構成をみて派閥に配慮した論功行賞の人事だと批判を強めているが、こうしたニュースのヘッドラインを見ている海外投資家からすれば、変化への期待がはく落してしまったとしても不思議ではないだろう。今日の日本株の朝高後の急失速も、米国の債務上限問題など海外要因よりは、こうした日本政治に対する海外勢の見方の変化によるものと捉えた方が適切な気がしてならない。  今後、もし組閣後の自民党支持率が、菅元首相の退陣前と大きく変わっていないことなどが判明すると、株高期待の背景となっていた衆院選も、今後は再び上値抑制リスクとならざるを得ない。ここからの日本株の戻りは当面鈍いと想定しておいた方がよさそうだ。  さて、本日の香港ハンセン指数は寄り付き直後から大幅に下げている。時間外の米株価指数先物も軒並み軟調なため、後場の日経平均も戻りは鈍く、軟調な動きが続きそうだ。 《AK》
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9020 東証プライム
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時価総額 3,179,190百万円
国内最大、世界でも最大級の鉄道会社。関東、甲信越、東北までの1都16県が営業エリア。流通・サービス事業、不動産・ホテル事業等も。ホテル、ショッピングセンターは売上順調。28.3期営業利益4100億円目標。 記:2024/06/04
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9101 東証プライム
4,927
9/4 15:00
-128(-2.53%)
時価総額 2,513,583百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,008
9/4 15:00
-87(-1.71%)
時価総額 1,812,951百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9201 東証プライム
2,399.5
9/4 15:00
-37.5(-1.54%)
時価総額 1,048,927百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,945
9/4 15:00
-21(-0.71%)
時価総額 1,426,246百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9984 東証プライム
7,781
9/4 15:00
-652(-7.73%)
時価総額 13,406,305百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17