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NYの視点:次は日銀の追加緩和期待

2014/9/6 7:01 FISCO
*07:05JST NYの視点:次は日銀の追加緩和期待 9月2日付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は前回から増加し、1月中旬以来の高水準となった。ユーロの売り持ち高も前回から一段と増加し、前週に続き2012年7月以来で最高を更新した。 ■来週のポイント 欧州中央銀行(ECB)は9月の定例理事会で、予想外に速やかな追加緩和に踏み切った。ドラギECB総裁は会見で、政策金利がECBの制限下限となったことを明らかにした。これにより、今後さらにデフレ懸念が強まった場合の対応は、米連邦準備制度理事会(FRB)型の量的緩和(QE)のみとなる。資産担保証券(ABS)とカバード債の購入開始を発表したことはQE導入への序章との見方も浮上。日本型のデフレを回避するためECBは限界手前まで緩和策を実施した。一方、消費増税を受けて消費の回復が遅れているため日本銀行は成長率の見通し引き下げを検討すると報じられており、追加緩和観測が円の下値を支えると考えられる。 ●地政学的リスク ウクライナ紛争 ガザ紛争 イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」 シリア 6日:ウクライナとロシア欧州連合(EU)のガス協議 12日:欧州連合(EU)、ロシア、ウクライナが貿易問題に関して協議 ウクライナ政府、分離派が停戦合意に署名した。ユーロ圏が追加制裁を検討し始めたため、プーチン・ロシア大統領は停戦に応じたとの憶測もある。同時に、英国ウェールズで4-5日に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開催されていたことなどを受けたジェスチャーとも考えられている。停戦に懐疑的見方は強く、今後の展開に引き続き注視が必要。オバマ米大統領もサミットでの講演で「ウクライナ停戦に期待しているが、過去の経緯から懐疑的」と述べた。ヤツェニュクウクライナ首相も声明の中で、「プーチン露大統領の平和提案を信頼しない」「ロシアは前回の全ての合意を無視、または違反してきた」としている。 ●米国 6日:プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁が経済に関して講演 9日:タルーロFRB理事が上院で議会証言 10日:バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長がクレジットユニオン会合で講演 米労働省が発表した8月雇用統計で非農業部門の雇用者数は市場予想を下回り、年初来で最低の伸びに留まった。連邦公開市場委員会(FOMC)による早期の利上げを織り込んだ市場では失望感が広がった。ただ、エコノミストは楽観的見方を維持している。最近のデータによると、8月の雇用統計速報値は比較的弱くのちに上方修正される傾向が強いという。民間のADPやISM(米供給管理協会)の先行指標と一致しておらず、雇用は依然、各月20万人ペースの雇用増がベースになっていると主張している。 ブラード・セントルイス連銀総裁(14年度の投票権なし)や14年度の投票権を持つメスター・クリーブランド連銀総裁は、フォワードガイダンスで「異例な低金利を長期にわたり(considerable time)維持する」との文言を変更する必要性を訴えている。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で材料となる地区連銀報告では全12地区で景気の回復が継続していることが確認された。全般的に経済は依然、回復基調にある。FOMCが今月の会合で、フォワードガイダンスを大幅に変更する可能性は十分に残されていると考えられる。ブラード・セントルイス連銀総裁はフォワードガイダンスを従来の「considerable timeかなりの期間」を削除し、「景気次第」に変更する必要があると指摘した。 ●日本 8日:4-6月期国内総生産(GDP)改定値:予想前期比年率-7.0%(速報値-6.8%)、7月貿易収支:予想-7259億円 12日:黒田日本銀行総裁の講演 日本の4-6月期国内総生産(GDP)改定値が速報値から一段と下方修正されると予想されている。消費増税が響いた。4-6月期国内総生産(GDP)速報値は2011年1-3月期以来で最大のマイナス成長に落ち込んだ。また、7月貿易赤字も拡大が予想されている。 メディアによると日本銀行は、2014年度の経済成長率の見通しを従来の1.0%から引き下げる方向で検討に入るという。4月の消費増税後、景気の落ち込みが想定より大きく、回復が鈍いことが背景にある。好転が見られなければ、10月末に開く金融政策決定会合で追加緩和の憶測が強まることになる。 10月は会合が2回予定されている。そのうち31日の会合では、14年度以降の経済成長率と物価上昇率の見通しを示す「展望リポート」を見直すかどうか検討する決まりになっている。黒田日本銀行総裁も4日の記者会見で、消費の回復が想定より遅いことを認識していることを表明した。 【9/2IMM】 *日本円 ネット・円売り持ち:-117,308(9/2)←円売り持ち:-102,891(8/26)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077) *ユーロ ネット・ユーロ売り持ち:-161,423(9/2)←ユーロ売り持ち:-150,657(8/26)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高) *ポンド ネット・ポンド買い持ち:+9,448(9/2)←ポンド買い持ち:+15,467(8/26)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366) *スイスフラン ネット・スイスフラン売り持ち:-13,167(9/2)←スイスフラン売り持ち:-13,039(8/26)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331) *加ドル ネット・加ドル買い持ち:+9,191(9/2)←加ドル買い持ち:+5,663(8/26)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001) *豪ドル ネット・豪ドル買い持ち:+49,047(9/2)←豪ドル買い持ち:+41,938(8/26) *NZドル ネット・NZドル持ち:+10,172(9/2)←NZドル買い持ち:+11,841(8/26) *メキシコペソ ネット・ペソ買い持ち:+39,164 (9/2)←ペソ買い持ち:+36,670 (8/26)(直近買い持ち高最高:08年2/29+125,000) 《KO》