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週刊ダイヤモンド今週号より~GPIF改革で燻る不協和音 幹部の抵抗、買い増し失言・・・

2014/7/22 8:00 FISCO
*08:03JST 週刊ダイヤモンド今週号より~GPIF改革で燻る不協和音 幹部の抵抗、買い増し失言・・・ 市場に大きなインパクトを与える巨像・GPIF。株価引き上げを意図する首相官邸は改革のメスを入れましたが、当事者の抵抗や失言で混乱が表面化しています。改革は順調に進んでいくのでしょうか。 国民年金と厚生年金の積立金計約126兆円を運用するGPIFは世界最大級の年金基金です。政府はGPIFの資産構成を見直し、日本株投資の拡大を狙っています。GPIFが株式を1%買い増せば、株式市場に1兆円が流れ込むことになり、インパクトは絶大です。また、国家公務員や地方公務員の共済年金連合会、私学共済などの公的年金もGPIFに追随することになります。 まさに究極の株価対策といえ、実際、4-6月は年金マネーを扱う信託銀行による買越額は8675億円に上り、年金が株価を支える“官邸相場”の様相を強めています。ただ、時の政権が短期的な目的でGPIFを利用するのはタブーであり、政府ではこうした批判をかわすために、積極運用派の伊藤氏を座長に据えた有識者会議を設けて、GPIFや所管する厚生労働省などに間接的に圧力をかけてきました。 だが、GPIF理事長の三谷氏は一筋縄ではいかないくせ者であり、「国債は損しない資産」などと発言して改革に抵抗しました。そこで政府が本格的な旗振り役として期待したのが、GPIFの運用方針を協議する運用委員長に4月に就任した米澤氏でした。6月3日の「日本経済新聞」インタビューでは、日本株比率を20%まで買い増すことは“可能”と宣言、官邸と歩調を合わせていたかに見えました。 ところが、ダイヤモンド誌の取材に対して、米澤氏は、配分比率20%については言及していないと否定しているようです。米澤氏は、実際は厚労省の審議会で長らく委員を務めてきた人物であります。官邸が打診した他の専門家にことごとく断られ、消去法的に運用委員長に就任したのが真相です。官邸周辺からは、「米澤委員長の人事は失敗だったのでは」との声も漏れ聞こえるようです。 GPIF改革が順調に進み、日本株の買い増しが行われれば、GPIFの国内株式ウェイトは20%にまで高まると予測されています。官邸の思惑通りには動かない三谷氏と米澤氏は改革を実行するのか、2人の発言次第で相場が大きく振れかねない状況は強まりそうです。 《NT》