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「ラグーナ」は第2のハウステンボスとなるか

FISCO
*15:06JST 「ラグーナ」は第2のハウステンボスとなるか 愛知県蒲郡市の複合型海洋リゾート施設「ラグーナ蒲郡」のテーマパーク「ラグナシア」と商業施設「ラグーナ フェスティバルマーケット」、海洋健康施設「タルゴ ラグーナ」の3事業の運営を、8月から大手旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)グループが引き継ぐことが決まっている。 「ラグーナ蒲郡」は愛知県、蒲郡市、トヨタ自動車などが出資する第3セクター「蒲郡海洋開発」が運営を担い、1991年から開発が始まり、愛知県東部の三河湾に面する約120万平方メートルの埋め立て地に2001年にマリーナ「ラグナマリーナ」が開業、翌年にプール付きのテーマパーク「ラグナシア」やショッピングモールが開業した。 ラグナシア開業時の2002年度は428万人(うちラグナシアは114万人)の入場者を集めたが、3年目の2004年度に年間の目標360万人を下回ると、リーマンショック時の2008年度には260万人(同62万人)にまで落ち込み、その後も年間300万人前後で推移している。 入場者の減少に加え、初期投資の負担や未利用地売却の遅れなどが響き、2012年度末の債務超過が78億円に拡大したため、県やトヨタなどが協議した結果、債務や未利用地の分譲事業は蒲郡海洋開発に残した上で、テーマパークなど主要事業を民間会社に任せる決断をしたという。 実際の経営は8月1日に事業を開始するHISの100%子会社「ラグーナテンボス」が担い、初年度はラグナシアで前年並みの来場者83.7万人を確保し、売上高49億円、営業利益1.1億円、経常利益3.6億円を目指す。 HISは、長崎県の「ハウステンボス」再建の実績を持つ。1992年に開業したハウステンボスは2003年に経営破綻に追い込まれたが、2010年度から事業を引き継いだ澤田秀雄会長が徹底したコストカットに加え様々なイベントを打ち出し、再建1年目から業績を回復、開業以来初の営業黒字を達成し、2013年度の決算でも入場者数は前年同期比29%増の247万人、営業利益は倍増で過去最高の48.5億円、純利益も27%増の53億円となるなど好調で、HIS全体の業績を牽引するまでに復活している。 そのため、HISには国内外からテーマパーク再建の依頼が持ち込まれているという。 その中から「ラグーナ」を選び、今後は夜間のイルミネーションや冬季イベントで集客力を高めていくとのことだが、もともと立地が悪く規模が小さい上、東京ディズニーランドや大阪のユニバーサルスタジオ、三重のナガシマスパーランドや志摩スペイン村、山梨の富士急ハイランドなど近隣にたくさんの競合もあるラグーナの再生を果たし、「第2のハウステンボス」とすることができるのか注目が集まっている。 《YU》