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マネパG Research Memo(11):顧客基盤の拡大と収益性改善で一段の成長を目指す

2014/7/14 17:31 FISCO
*17:33JST マネパG Research Memo(11):顧客基盤の拡大と収益性改善で一段の成長を目指す ■中期展望と経営戦略 (2)成長戦略と施策 以上のように、FX取引市場そのものは今後も成長する可能性が高い。したがって、現在のシェアを維持するだけでもマネーパートナーズグループ<8732>の成長は可能だろう。しかし同社では、以下のような戦略・施策を一段と進めていくことで、さらなるシェアアップ、営業収益増、利益増を目指している。 ○顧客基盤拡大 同社では、顧客基盤の拡大のために以下のような施策を進めている。これらの施策は、直ちに営業収益増につながるものではないが、顧客基盤を拡大することで将来の口座数増、取引高増となる可能性は高い。言い換えれば、将来に備えた「先行投資」とも言える。 ・外貨受け取りサービス 上述のように、同社では、成田、羽田、関空、セントレアの各空港でFX取引ポジション(ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン)の一部を現金(紙幣)で受け取ることができるサービスを提供している。事前予約及び両替手続きが必要だが、両替手数料は銀行窓口に比べて格安だ。同サービスを提供しているのはFX業界では同社だけで、「現金化できない」というFX取引の欠点をカバーしている。 ・「マネパカード」の発行 今回、新しいサービスとして、マスターカードと提携して「マネパカード」発行の開始を発表した。これは円貨から両替した複数の外貨を事前にマネパカードにチャージしておき、海外で利用するもので、後払いのクレジットカードではなく事前払いのデビットカードの1種である。海外では、マスターカード加盟店でショッピングができるほか、マスターカードのATMで現金の引き出しも可能である(ただし残高の範囲内に限る)。 顧客にとってのメリットは、海外渡航の際に現金を持ち歩く必要がなく、カードでの利用ができるうえ、必要に応じて現金の引き出しも可能な点だ。また1枚のカードで複数通貨をチャージできるため、欧州など複数国へ渡航する場合には、その都度両替する必要もなく大変便利である。 このカード事業が即座に同社の本業(FX取引)にプラスに影響するわけではないが、将来的にはこのカードの保有者がFX取引の顧客となる可能性は高い。また単独事業としても、同社では2年後までに黒字化を目指すとしている。 ○高収益体質への改善 同社では以下のような施策によって、同じ取引高でも、より多くの利益が出るような高収益体質への改善を進めている。 ・収益性の改善 同社の定義では、「収益性=営業収益(円)÷為替取引高(通貨)×100」で表される。つまり、「単位当たりの為替取引がどれだけの営業収益を生んだか」の指標であり、この数値が高ければ高いほど、同じ取引高でも多くの営業収益が得られることになる。 下図は収益性の推移を示したものだが、2014年3月期第4四半期(2014年1-3月期)の平均収益性は0.38となり過去最高を記録した。また、同期間の年平均収益性は0.33となり、昨年3月に比べて1.43倍に上昇している。 このような収益性の改善は、約定系、顧客系システムの異なるチューニング、さらにカバー取引手法の改善などによって達成された。これこそが同社のノウハウであり、この傾向は今期以降も続くと同社ではみている。 ・固定的コストの削減 さらに同社ではコスト削減を積極的に進め、筋肉質な体質への改善を進めている。下図は2013年3月期からの主な費用(広告宣伝費、変動費、基礎固定費)の四半期ごとの推移を示したものだが、各四半期の基礎固定費は2013年3月期が850~900百万円だったのに対して、2014年3月期は750百万円前後まで低下している。同社のコスト構造はかなり筋肉質になってきたと言える。 同社の収益が外国為替取引高の動向に大きく左右されるのは事実である。しかし、その収益体質は大きく変わりつつある。また、コスト削減が着実に進んでいることから、少ない営業収益でも利益が出る、あるいは同じ営業収益でも利益はより多く出る体質になってきている。今後、外国為替取引高が増えれば、営業収益はより多く増加し、利益はそれ以上に大きく伸びる可能性が高い。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島昇) 《NT》
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外国為替証拠金取引大手。業界初となる5通貨ペアでのスプレッド0.0銭(売買同値)の提示を標準化。CFD取引やシステム開発業務等も。総口座数は37万口座超。配当性向50%目途。不採算事業の見直し推進。 記:2024/06/04