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コラム【新潮流2.0】:勝者総取り(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)

2017/6/21 8:50 FISCO
*08:50JST コラム【新潮流2.0】:勝者総取り(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆) ◆ちょうど去年のこの時期に人気アイドルグループAKB48の総選挙の話題を取り上げた(【新潮流2.0】 第4回 「投票」)。今年も、『第9回AKB48選抜総選挙』が一昨日開票され、指原莉乃さんが24万票余りを獲得し、3連覇を飾った。指原さんは昨年、史上初の2連覇を果たし、「女王交互の法則」を破ったと言われた。それまでは人気上位のメンバー二人による1位争奪戦の様相で毎年女王の座が入れ替わってきた。ところがこの3年は指原さんの独走が続いている。 ◆批判を恐れずに言えば、「なんでこの娘が1位なの?」と思う。もっとかわいい娘が大勢いるのに、と。でも、ファンからすれば容姿だけがすべてではないということなのだろう。指原さん3連覇の要因分析は諸説あるが僕が思う理由は、「勢いがついてしまったから」である。ある水準をいったん超えると、ますます他を引き離す。株で言えば「モメンタムストック」か。勢いがついた銘柄に買いが集中する。買うから上がり、上がるからまた買われる。買いが買いを呼ぶ展開はバリュエーションなど理論面では説明できない。 ◆現代の経済や社会のなかで広く認められる現象が「勝者総取りの法則」。トップとそれ以外の差が圧倒的に開く。金持ちのなかでも大金持ちがさらに富み、スポーツでもエンターテインメントでも一握りのスーパースターに人気が集中する。最高値更新を続ける米国の株式市場を見ても、アップル、グーグル(アルファベット)、アマゾン、フェイスブックといった時価総額上位の限られた企業のみが投資マネーを引きつけ、さらに規模を拡大していく構図だ。 ◆専門家によれば、「勝者総取り」の背景は技術革新が進んだことだという。ケタ違いのイノベーションが起こると、トップの技術以外は全てあっという間に陳腐化してしまう。いくら頑張っても1番以外は何の意味もない時代になりつつある。では、努力は意味がないのか?そうではない。圧倒的な努力を重ねて頂点を極めることの価値がますます高まっているということだ。指原さんがトップを獲った理由でもっとも多いのは、「さっしーは超努力家だ」という声である。 マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆 (出所:6/19配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋) 《DM》