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NYの視点:著名投資家は米株安に備える

2014/9/4 7:02 FISCO
*07:05JST NYの視点:著名投資家は米株安に備える 米国の著名投資家サム・ゼル氏は連日で過去最高値を更新している株式相場に関して、近い将来の調整を警告した。同氏は「株価は過去最高値を更新しているが、経済活動は過去最高には及ばない」と指摘。また、資金の行き場がなく、米国株式市場に過剰な資金が集中し株価を過剰に押し上げていると懸念を表明した。ただ、ゼル氏の見解は、ジョージ・ソロス氏、スタンレー・ドラッケンミラー氏、カール・アイカーン氏といった著名投資家の見解に続いたものでサプライズではない。 ●サム・ゼル氏 ウクライナ、ロシア紛争やアルカイダよりも危険だとされるイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」(ISIS)の勢力拡大など、地政学的リスクの上昇も調整を予想する理由の一つとして挙げた。「自らのキャリアにおいて潜在的に人々の考え方を変えるような不確定要素が世界中あちこちに見られたことなない」と説明。万が一、投資家の信頼度が変化したりダイナミクスを変えるような国際的な事象が起こった場合、市場の巻き戻しにつながるだろうとした。また、オバマ米大統領の連邦準備制度理事会(FRB)による不均衡を拡大させる政策を承認したり、米企業の節税対策に否定的な見解もマイナス材料となると指摘。ポジションを追加することに慎重であるとともに、利食いが理にかなうと推奨。低金利にもかかわらず、現金を持っていることがそれほど悲惨なことではないと感じたのは初めてだと加えた。 ●ジョージ・ソロス氏 常に地政学的リスクに直面していたハンガリー出身の投資家、ソロス氏も米国株式相場の急落に備えて、上場投資信託(ETF)のSPDR S&P500トラスト(SPY)プットオプションの保有を過去最高の22億ドル規模にまで増やしたことが明らかになっている。規模は同氏の金融運用資産(AUM)全体の17%にあたる。 ●スタンレー・ドラッケンミラー氏 米著名投資家ジョージ・ソロス氏の片腕として英ポンド売りを主導したことで知られるスタンレー・ドラッケンミラー氏は7月のCNBCインスティチューショナル・インベスター・デリバリング・アルファ・コンファレンスで、米連邦準備制度理事会(FRB)の異例な低金利政策がリスクとなり、今後数年で新たな問題を生じさせるリスクがあると警告した。現在のFOMCの異例な緩和策が不必要で、「見極められないリスクが伴う」と指摘。「最終的に悪い方向に向かうかはよく分からない」と加えた。 ●カール・アイカーン氏 アクティビストのカール・アイカーン氏は経済専門局CNBCとのインタビューで、米国の株式相場に「非常に神経質になる」と言及した。アイカーン氏は異例な緩和策の終焉に向けて連邦公開市場委員会(FOMC)の出口戦略の実施に懸念を表明した。 《KO》