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NYの視点:地政学的リスク、人口ベースで世界の11.7%が戦争下

2014/7/26 7:01 FISCO
*07:03JST NYの視点:地政学的リスク、人口ベースで世界の11.7%が戦争下 7月22日付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は前回からさらに減少し、5月中旬以来の低水準となった。ユーロの売り持ち高は一段と増加し、2012年11月末以来の高水準となった。 ■来週のポイント ますます深刻化の様相を示している地政学的リスクの展開を睨む一方、米国の重要指標・イベントはドルを支援する結果が予想されている。米国の4-6月期GDP速報値は3.0%増と2年ぶりのマイナス成長を記録した1-3月期からプラスに改善が予想されている。米連邦公開市場委員会(FOMC)では前回に続き資産購入策を縮小する見込み。雇用統計でも順調な労働市場の回復が予想されている。 ●地政学的リスク 世界は人口ベースで11.7%が現在、戦争下にある。欧州連合(EU)は対ロシアの経済制裁を強化する可能性を示唆。1)ロシアはより強力で高機能の武器を親ロ派に供給する可能性、2)ウクライナの政権崩壊、3)イスラエル治安担当閣議が全会一致で、ケリー米国務長官が提示した停戦提案に反対するなど、事態は収拾するどころか深刻化する様相を見せている。 NATO(北大西洋条約機構)米大使によると、ロシアはウクライナとの国境に約15000人の部隊を配置した。一方、東部での新ロシア派との紛争や民間のマレーシア航空機墜落、財政のひっ迫などに見舞われているウクライナで議会で連立与党が崩壊。ヤツェニュク首相が辞任表明し、同国の政治情勢が揺らいでいる。政権次第では西側諸国の態度も変化する。ウクライナ紛争の解決は程遠くなり、欧米が対ロシア制裁を強化する可能性が出てきた。 ヤツェニュク氏が率いる政府は議会で多数派を失い、ヤツェニュク氏は首相辞任と内閣総辞職を表明。ウクライナ憲法では、連立政権が過半数を維持できなくなった場合、30日以内に新たな多数派ができなければ、大統領が議会を解散し、選挙を行うと定められているという。 ガザ紛争も激化。イスラエルはケリー米国務長官が提示した1週間の停戦案を拒否、地上戦を拡大する可能性を示唆した。ペリー科学技術相は昨日、「今後2、3日間に停戦となる見通しはない」との見解を示していた。加えて、ノルウェー政府はオスロからフランス、パリのシャルルドゴール空港行きエア・フランス便でのテロの可能性から警戒態勢に入ったと伝えられている。 ●米国 7月29-30日:連邦公開市場委員会(FOMC)、FF金利誘導目標0-0.25%レンジで据え置き、量的緩和第3弾(QE3)100億ドル縮小 7月30日:4-6月期国内総生産(GDP):予想前期比+3.0%(前期-2.9%) 7月ADP雇用統計:予想前月比+23.5万人、6月28.1万人 8月1日:米・7月雇用統計:失業率:予想6.1%(6月6.1%)、非農業部門雇用者数:予想23万人(6月28.8万人)、平均時給:予想前年比+2.2%(6月+2.0%)、米・7月ISM製造業景況指数:予想56.0、6月55.3 今回のFOMCでは大きなサプライズは予想されていない。最初の利上げの時期を探ることが焦点になると思われる。今後の金融政策で鍵を握る労働市場はペースが遅いながらも回復している。このため、FOMCは計画通り、資産購入策を100億ドル削減すると見られる。 ただ、FOMCが本年の成長を牽引すると期待していた住宅市場の回復が見られない。また、賃金の伸び率も低い。このため、FOMCはゼロ金利政策を当面継続する可能性がある。国際通貨基金(IMF)はインフレが2%を超えたとしても、賃金の上昇が伴っていなければFOMCが利上げを見送る可能性を指摘。FOMCは2015年中旬以降もゼロ金利を維持することが「可能」との見解を示した。 多くのエコノミストは悪天候で2年ぶりのマイナス成長に落ち込んだ1-3月期国内総生産(GDP)が、4-6月期で大きく改善すると見ていた。しかし、米商務省が発表した6月の耐久財受注で、国内総生産(GDP)の算出に使用される米6月製造業資本材(非国防、除航空機・部品)出荷が予想外に3か月連続のマイナスに落ち込んだ。下落率は1月来で最大。5月分は+0.4%から-0.1%に下方修正された。このため、4-6月期GDPへの成長期待が薄れた。金融機関は予想を引き下げ。バンク・オブ・アメリカは予想を従来の3.5%から3.3%へ、ゴールドマンサックスは3.1%から3.0%へそれぞれ引き下げた、TD証券も3.0%予想に対し「下方リスクを指摘」。2014年度上半期の米国経済は結局、ゼロ成長にとどまる可能性がある。 ●中国 8月1日:7月製造業PMI:予想51.3、6月51.0 【7/22IMM】 *日本円 ネット・円売り持ち:-53,916(7/22)←円売り持ち:-62,948(7/15)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077) *ユーロ ネット・ユーロ売り持ち:-88,823(7/22)←ユーロ売り持ち:-62,846(7/15)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高) *ポンド ネット・ポンド買い持ち:+27,497(7/22)←ポンド買い持ち:+38,770(7/15)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366) *スイスフラン ネット・スイスフラン売り持ち:-7,379(7/22)←スイスフラン売り持ち:-6,262(7/15)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331) *加ドル ネット・加ドル買い持ち:+20,581(7/22)←加ドル買い持ち:+15,621(7/15)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001) *豪ドル ネット・豪ドル買い持ち:+38,793(7/22)←豪ドル買い持ち:+39,743(7/15) *NZドル ネット・NZドル持ち:+15,132(7/22)←NZドル買い持ち:+15,453(7/15) *メキシコペソ ネット・ペソ買い持ち:+79,134(7/22)←ペソ買い持ち:+69,637(7/15)(直近買い持ち高最高:08年2/29+125,000) 《KO》