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3Dマトリック Research Memo(3):中国で止血材のライセンス契約締結、国内では治験計画届を提出

2017/5/10 7:56 FISCO
*07:56JST 3Dマトリック Research Memo(3):中国で止血材のライセンス契約締結、国内では治験計画届を提出 ■直近のトピックス 2017年4月に止血材に関する開発及び販売に関して、中国、日本及び欧州において新たな進捗が会社側から発表された。概要は以下のとおり。 1. 中国企業とライセンス契約を締結 4月4日付で、スリー・ディー・マトリックス<7777>はCPC社と止血材の中国での開発・製造・販売に関するライセンス許諾契約を締結したと発表した。契約一時金として4.5百万ドルを2017年4月中に計上するほか、止血材の上市後には製品販売額の一定割合のロイヤルティ収入を複数年(5年以上)にわたり、受領する契約となっている。 中国の医療機器市場は年平均約22.5%の成長率で拡大し、外科手術件数も約11%の成長率で拡大している。現時点での止血材市場は年間で約200億円超と推定されているが、今後、医療技術の向上や手術件数の拡大に伴って止血材市場は高成長が続くと見込まれている。今回、同社が開発・製造権も含めたライセンス契約を締結したのは、中国で臨床試験等の製品開発を進め、早期に上市を図るには現地企業に委ねるのが資金効率や開発期間からみて得策と判断したためだ。同社は今後、CPCに対して開発・製品化に向けた技術的サポートも行っていくことになる。 CPCは同社のペプチド原材料の仕入れ先の1社で、ペプチドの研究開発分野では世界的なリーダー企業の1社として知られている。今回、契約先としてCPCを選んだ決め手となったのは、長年の取引関係により信頼関係が構築されていることに加えて、CPCの親会社が深セン証券取引所に上場するGuizhou Xinbang Pharmaceutical Co.Ltd.(ヘルスケア分野のコングロマリット)で、傘下に複数の医療施設や医薬品メーカーを抱えており、製品上市後にはスムーズに販売を拡大していくことが可能であることも決め手の1つとなった。CPC側から見ると、原材料の開発製造だけでなく、最終製品まで手掛けたいと言う経営の意思があったものと見られ、今後、積極的に上市に向けた開発を進めていくことが予想される。 2. 国内での治験計画届を提出 4月11日付で、同社は止血材の国内での治験計画届をPMDAに提出したと発表した。2015年3月に一旦、製造販売承認申請を取り下げ、精度の高い客観的データを得るための新たなプロトコルの設定協議などを進めてきたが、ようやく協議が終了し、治験届けの提出となった。 前回は消化器外科、心臓血管外科、消化器内科の3領域を適用対象として試験を実施していたが、今回の治験計画では、欧州で既に使用実績を積み重ねている消化器内視鏡治療の領域においてのみ、止血の有効性や安全性を従来の止血法と比較する試験となる。治験の開始は2017年5月下旬以降となり、複数の医療施設で実施する予定となっている。治験期間はおおむね1年を予定しており、順調に進めば製造販売承認の申請時期は2018年春頃となり、平均審査期間(約15ヶ月)からすると2019年末か2020年初にも承認取得が得られることとなる。開発費用は3億円前後と想定される。なお、消化器外科や心臓血管外科領域については標準治療法が異なるため、同一のプロトコルで評価することは困難なことから、今回は別々に開発を進めていくこととなった。これら領域については、同時並行でPMDAと治験プロトコルの協議を進めていく予定となっている。 3. PENTAXとフランス・オランダ・ポルトガルでの販売権許諾契約を締結 4月12日付で、同社はフランスの子会社とPENTAXとの間で、フランス、オランダ、ポルトガルでの消化器内視鏡領域における止血材の販売権許諾契約を締結したと発表した。PENTAXはHOYA<7741>のグループ会社で、ESD(内視鏡的粘膜下層はく離術)アクセサリ製品群の欧州販社となる。今回の販売権契約により、同社の止血材を製品群に加えたことで、ESDにおける安全かつ使用しやすい術中・術後の止血トータルソリューションを提供することが可能となる。PENTAXは内視鏡でオリンパス<7733>に次ぐ市場シェアを持っていることから、今後、販売エリアにおける医療施設への導入促進が期待される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
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