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*16:44JST プラザクリエイト Research Memo（7）：ビスタプリントは新工場が8月に完成、売上の押し上げ効果に期待 ■成長戦略と中期業績見通し (4)ビスタプリント事業の成長戦略 プラザクリエイト<7502>は蘭Cimpress社（旧社名Vistaprint N.V.、2014年11月に社名変更）と合弁でビスタプリントジャパン(株)（以下、「VPJ」という）を設立し、日本における事業展開の準備を進めてきている。ビスタプリント事業というのは、ボールペンやマグカップ、レターセットなどの各種素材に、消費者が文字や写真、デザインなどを印刷してオリジナル商品を作成するサービスだ。似たようなサービスは印刷業者を始め、様々な企業が手掛けているが、小ロット対応やベースとなる素材の種類の豊富さ、（特に小ロット時の）価格競争力などで優位性がある。 このサービスは同社のパレットプラザ（フォトモア化にリニューアル後）に設置された端末を通じて申し込むことになる。パレットプラザから見れば取り扱い商材が1つ増えたカタチになる。「Photo&More」コンセプトの「More」に相当する商材・サービスということだ。 同社は2013年12月に初めてパレットプラザ・イオンモール幕張新都心店にビスタプリントコーナーをテスト導入して以来、順次導入店舗を拡大してきているが、積極的にビスタプリント事業を展開してこなかった。理由は、日本向けの商材が少ないことと、日本の印刷工場が建設中で、受注しても十分な品質のものを短納期で顧客に提供することができなかったためだ。 2016年3月期は、受注体制と加工体制の両輪が整い、ビスタプリント事業が本格的にスタートする予定だ。まず受注面では、ビスタプリントコーナーは、売り場面積が拡大したフォトモア店舗全店に導入される予定であるが、フォトモア店舗へのリニューアル加速によって、一気に導入店舗が増加する見通しだ。また加工面では木更津工場が2015年8月に完成予定である。受注した全量を国内で加工することで納期が大幅に短縮されることになる。これまではオーストラリアのメルボルンにある工場で加工していたため、納期の点で顧客満足度が低いサービスとなっていたが、そうした不満は改善されることになる。 ビスタプリント事業はVPJの収益となり、プラザクリエイトの決算には持分法投資損益として同社の経常利益に反映されることになる。VPJとしては、フォトモア店舗の店頭での受注に加え、eコマースでの受注やBtoB展開による法人需要の取り込みで、収益成長を図っていくものと期待されている。 また、フォトモア店舗への集客増加と、それに伴う関連購買が期待できる。これまでのテストでは店舗の売上高を5%程度押し上げる効果があるとの結果も出ている。これは同社がビスタプリント事業に対してまったくマーケティングを行わず、商材も蘭Cimpress社ベースのもので行った当時のものであり、広告宣伝を行い、かつ日本向け商材を揃えた段階では、さらに高い売上高押し上げ効果が期待できると弊社ではみている。 （執筆：フィスコ客員アナリスト　浅川　裕之） 《FA》