マーケット
7/30 15:15
38,525.95
+57.32
40,743.33
+203.40
暗号資産
FISCO BTC Index
5/8 0:07:34
13,893,175
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は大幅反発、「景気過熱覚悟」の買い?

2021/5/6 12:25 FISCO
*12:25JST 日経平均は大幅反発、「景気過熱覚悟」の買い?  日経平均は大幅反発。578.56円高の29391.19円(出来高概算7億7000万株)で前場の取引を終えている。  5日の米株式市場でNYダウは2週間半ぶりに過去最高値を更新した。日本の連休中、イエレン財務長官が景気過熱を防ぐため「やや金利上昇が必要」などと述べ、市場の動揺を誘う場面もあったが、その後発言を修正したことでインフレ加速や利上げへの警戒感が後退。予想を上回る企業決算や商品価格の上昇を受け、景気敏感株を中心に買いが入った。連休明けの東京市場ではこうした米株高が買い安心感につながり、日経平均は211円高からスタートすると、寄り付き後も上げ幅を拡大。前引けにかけて一時29430.22円(617.59円高)まで上昇した。  個別では、日経平均への寄与が大きいファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>が堅調なほか、トヨタ自<7203>や三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の上げが目立つ。東エレク<8035>は決算を受けて売りが先行するも、プラス圏に浮上してきた。三井物産<8031>が大幅続伸し、業績観測が報じられた日本製鉄<5401>や米子会社売却による特別利益計上を発表した川崎船<9107>は急伸。また、伯東<7433>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、ソニーG<6758>が続落し、任天堂<7974>も軟調。決算発表のレーザーテック<6920>は売り先行も下げ渋ってきた。また、KADOKAWA<9468>やMRO<3064>は急落し、GameWith<6552>などとともに東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、鉄鋼、パルプ・紙、海運業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは空運業のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の84%、対して値下がり銘柄は14%となっている。  連休明けの日経平均は一時上げ幅を600円以上に広げ、取引時間中としては4月19日以来の高値を付けた。日足チャートを見ると、29400円台に位置する25日移動平均線近辺まで上昇。また、東証株価指数(TOPIX)も+1.86%と日経平均(+2.01%)に負けず強い動きだ。連休前には海外勢のものとみられる株価指数先物の売りや、個人投資家のものとみられる信用買いの手仕舞いの動きが観測されていたため、連休中の欧米株の堅調ぶりから反動が出やすかったのだろう。ファーストリテなどの一部値がさ株や時価総額上位銘柄の堅調ぶりを見ると先物主導との印象を持つかもしれないが、本日ここまでの東証1部売買代金は1兆7000億円弱に膨らんでおり、現物株の取引はまずまず活発だ。  米国ではイエレン氏による「やや金利上昇が必要」との発言が注目されたが、その後同氏が発言を修正したうえ、連邦準備理事会(FRB)高官が金融緩和策を当面維持する姿勢を示したことで、結果的に10年物国債利回りは日本の連休前より低下した。ただ、金利低下が追い風となるはずのナスダック総合指数は5日まで4日続落。また、資源・穀物等の商品市況は一段と強含み、ブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の指標)は2.47%まで上昇している。金融緩和の長期化が見込まれるとともに、むしろ「将来のインフレ加速・金利上昇」への思惑は強まっているとみておくべきだろう。  また、足元の米国株の堅調ぶりについては、短期志向の投機筋による買い持ち高の積み上げが主因との見方がある。それだけに、短期的にはこれら投資家の持ち高調整に伴う反動安にも注意が必要だろう。  こうした株式・商品の買いが「インフレヘッジ」を通り越し、「景気過熱覚悟の投機」によるものだとしたら、やはり経済の先行きを慎重に見極める必要がありそうだ。比較的足元の消費が強い米国にしても、給付金効果が一巡するタイミングでコストプッシュ型のインフレが到来すれば景気を冷やしかねない。それに、かねて当欄では東京市場での信用買い残の積み上がりを取り上げてきたが、米国株についてもこの1年でショート(売り持ち)のレバレッジ型上場投資信託(ETF)残高が減少する一方、ロング(買い持ち)のETF残高は急増してきた。ここからの買い持ち高の積み上げ余地が大きいとは考えにくい。好調な米国株もじき「賞味期限」が意識されてくるかもしれない。  さて、改めて東京市場に目を向けると、日本製鉄や三井物産が決算(ないし業績観測報道)を手掛かりに年初来高値を付けてきているのはポジティブな印象。ただ、前述した「インフレ睨み」の面もあるかもしれない。半導体関連の東エレクやレーザーテックは期待どおりの良好な決算内容で、株式需給の面でも信用買い残に過大感がなく、売り一巡後は下げ渋ってきた。とはいえ、もともと期待が高かっただけに一段と目線を切り上げるのも容易でない感はある。大型連休を通過し、ここからは改めて決算を受けた個別対応中心の展開となりそうだ。本日は任天堂などが決算発表を予定している。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 16件
3064 東証プライム
2,355
9/4 15:00
+51.5(2.24%)
時価総額 1,180,670百万円
間接資材のインターネット通販最大手。工場・工事用、自動車整備用等の間接資材を販売。取扱商品は約2200万点。登録会員数は910万6521口座。購買管理システム事業は高成長。23.12期通期は2桁増収増益。 記:2024/04/15
5401 東証プライム
3,163
9/4 15:00
-116(-3.54%)
時価総額 3,005,865百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
6552 東証スタンダード
197
9/4 15:00
-15(-7.08%)
時価総額 3,611百万円
日本最大級のゲーム情報メディア「GameWith」の運営等を行うメディア事業が主力。プロeスポーツチームの運営、NFTゲーム等も。eスポーツやNFT・回線事業に経営資源投下。回線事業など新規事業は急成長。 記:2024/05/17
6758 東証プライム
13,750
9/4 15:00
-425(-3%)
時価総額 85,842,598百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
24,455
9/4 15:00
-2,040(-7.7%)
時価総額 2,305,764百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,674
9/4 15:00
-98(-3.54%)
時価総額 43,626,275百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7433 東証プライム
4,825
9/4 15:00
-105(-2.13%)
時価総額 111,636百万円
半導体・電子部品等を扱うエレクトロニクス商社。ケミカルメーカーの機能も持つ。電子部品事業が主力。化粧品原料販売などの工業薬品事業も。総還元性向100%目標。半導体デバイスは高付加価値ビジネスの拡大図る。 記:2024/08/20
7974 東証プライム
7,698
9/4 15:00
-228(-2.88%)
時価総額 9,997,316百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8031 東証プライム
2,907
9/4 15:00
-184(-5.95%)
時価総額 8,800,614百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,995
9/4 15:00
-2,150(-8.55%)
時価総額 10,845,201百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,509
9/4 15:00
-90(-5.63%)
時価総額 20,042,530百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
9,415
9/4 15:00
-495(-4.99%)
時価総額 36,949,469百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9107 東証プライム
2,045.5
9/4 15:00
-55.5(-2.64%)
時価総額 1,461,976百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9468 東証プライム
2,957
9/4 15:00
-48(-1.6%)
時価総額 419,255百万円
旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13
9983 東証プライム
45,740
9/4 15:00
-1,240(-2.64%)
時価総額 14,555,429百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
7,781
9/4 15:00
-652(-7.73%)
時価総額 13,406,305百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17